先日横浜市と石巻市の文化交流プログラム日和アートセンターのオープニングで石巻市を訪れました。石巻市を訪れるのは今回初めてでした。仙台から電車でさらに一時間半かけてようやく石巻駅に到着。石巻はテレビでもよく報道されていることから、駅に着いたら何もないよいう勝手なイメージを持っていたのですが、降りるとそこには普通の駅前や商店街の風景がありました。またところどころに漫画家石ノ森さん街とあってサイボーグ009の像があります。一見すると何事もなかったかのように日常が営まれているのですが、よく見ると津波の痕跡がところどころにあります。話を聞くとこの辺も一階は完全に浸水した地域です。
もともとこの商店街は近くに大型ショッピングセンターが出来て以来、シャッター通りという問題を抱えていたそうです。今回の津波で店内は使いものにならず、さらに出ていく人が増えているようです。日和アートセンターはこんな商店のひとつを横浜市が借りアートセンターとしてリノベーションしたものです。
私は今回、復興とはなんなのか、何か出来ることはないのかと考えながら行きましたが、石巻で最初に見たものは復興以前からあるシャッター商店街という問題でした。この問題は私が活動している黄金町でもある共通の問題であり妙な親近感を持ちました。
ちょうど黄金町で、こうしたシャッターが締まったままの空き店舗をリノベーションするプロジェクトをやらせてもらっています。これは単に綺麗にするということではなく、如何に町と関わる空間ができるのか、如何に町の人や商業、技と関わるかということをテーマにし、単なる改修ではなく町を活性化させる原動力となることを考えながらやっているところです。商店街にはもともとあったポテンシャルや隠れてしまっている力があると思います。なので0から始めるのではなく、そう言う見えにくくなってしまっている部分を必死に探してそこから始めるのことが必要だと考えやっているところです。
これから進められる東日本の復興は戦後の復興のようなものではなく、それ以前にある問題も解決しながら再生するようなことが絶対必要だと思います。そのひとつにシャッター商店街という日本全国である問題があるのだと今回改めて思い知らされました。私はいまそのひとつとして黄金町で関わらせてもらっていますが、同じ問題を共有している石巻の商店街でも関われたらと強く思いました。
そして商店街の漁港は報道で見る風景が広がっています。そちらについてはまた改めて書きたいと思います。
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