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studio BO5 一級建築士事務所の建築、デザイン、住まいなど日々思ったことを綴ったブログです。
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2012年5月23日水曜日

小さな空間のつくり方「割り箸ウォール」

小さな空間のつくり方のポイントとして、前回「仕切り」の話をしました。この黄金町バザールの会場構成も仕切りについて考えたプロジェクトです。

ここではインフォメーション、地域土産コーナー、ギャラリー、映像コーナーの四つのゾーンが求められました。そしてこの四つのゾーンの分け方と繋げ方について検討を重ねました。

私たちは割り箸を3,000本を組み立た割り箸ウォールをZ形に置くという操作だけで会場を構成することに挑戦しました。割り箸ウォールは棚、展示、スクリーンなどの機能、各ゾーンの仕切りの機能を担いながら、格子のように人の気配を他のゾーンに伝えます。

小さな空間で多くの機能が求められる場合は、仕切りをシンプルにし、人の流れと空気の流れを切らないようにすることを良く考えて設計しています。

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photo:Yasuyuki Kasagi


2012年5月16日水曜日

小さな空間のつくり方「オープンパウダールーム」

最近仕事を振り返ってみたら、小さな空間を多く設計していることに気がつきました。なんと必死になるあまり自分では小さいことに気がついていなかったのです。改めてその小ささから生まれたアイデアを紹介したいと思います。

左の写真は間口3m弱、20㎡という、ごくごく普通のワンルームユニットのリノベーションです。元のプランは6畳間+3点式ユニットバスでした。玄関を入ると狭い廊下にミニキッチンがあり、その先部屋がある学生アパートの典型です。全体で50戸近くあるうちの空き室8戸をリノベーションしたのですが、立地が良いことからSOHOとしても使われている部屋もありました。

そこでまず水周りを90cm幅で細長くまとめ、来客があるSOHOにも対応出来るスペースをつくり、玄関を開けたときの印象を大きく変えました。さらにその水周りの扉を全開できるようにし、水周りが完全に部屋と一体となるようなつくりにしました。忙しい朝の時間の用意はフルオープンにして一気に身支度をすることが出来ます。

この小さな空間での工夫は玄関、廊下、部屋と機能で空間を仕切らないことです。またさらにここでは水廻りの仕切りも取り払えるようにし、文字通りワンルームを作りました。

私たちはこのような小さな空間では「仕切り」についてよく検討しています。また他の「仕切り」については次回紹介したいと思います。

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2012年5月15日火曜日

宝くじレシート IN TAIWAN

先日、滞在した台湾でのお話。台湾の小売店では帳簿をつけたり、レシートを発行したりするという習慣がなく、小売店の納税率が非常に低かったようです。これに対し、1950年頃、政府は政府主催の宝くじレシートという制度を取り入れてました。これを機に消費者がお店側にレシートを請求するようになり、レシートが発行されることで小売店の売買の管理がしやすく納税率のアップに成功したようです。

宝くじは、2ヶ月に1回行われ1等、当選金は200万元。宝くじを自分で購入しなくても、日々必要な買い物をコツコツとしていれば、当選する確率があるということ。消費者にインセンティブを与えて小売店がレシートを発行するように促し、結果、納税率が上がるという柔軟な問題解決システム。とても面白い制度ですね。また、金銭を入れる募金ではなく宝くじレシートで募金を受け付けている団体もあるようです。

台湾では日常的な小売店が現在でも非常に多く、小吃、洗髪、夜市等は台湾の街のにぎわいを形成しています。こうした制度は、小売店にとっては厳しいですが、今後も活発な営業活動を続けてほしいですね。

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2012年5月9日水曜日

「よんふくcafe」大岡川を眺め、ゆるっとごはん

大岡川沿いにある黄金町の新しいお店「よんふくcafe」に行ってきました。実はここの内装を少しお手伝いさせていただきました。

もともと「CAFE☆STAR」として黄金町でやっていたお店がこの春、移転リニューアルしたものです。隣には「atelier よんふく」があり手作りの服や小物を制作販売しています。

「よんふく」の由来はカフェとアトリエの4人で作る、幸福「ふく」洋服「ふく」だそうです。可愛らしい名前ですね。名前の通り、お店の中は大岡川からの光と心地よい音楽に包まれ、神奈川県の野菜を使った美味しいごはんと、根岸のCAFE HANZの丁寧に焙煎された豆を使った美味しいコーヒーや、手作りケーキを楽しむことが出来ます。



そして厨房にはあるひみつが!?




実は今年の三月に惜しまれながら閉じた黄金町の竜宮美術旅館で使われていた厨房器具を移設しているのです。竜宮美術旅館はその役割を終えましたが、そこで多くの人に憩いを与えた「火」は絶えずこの黄金町で生きていたのです。少し大げさな言い方ですが(笑)、私たちはこれをまちづくりにおける時間の継承だと考えています。

そして更なるひみつが!??ここだけの話ですが夏から秋頃には更にリニューアルする予定です。リニューアル前から訪れていただけると町の移り変わりも楽しんでいただけると思いますので、是非足を運んでみて下さい。

〒231-0066  横浜市中区日ノ出町2-165
OPEN   12:30〜18:00(木・金20:00まで・15:00〜17:00休憩)
CLOSE 月曜日・火曜日
BLOG  http://yonhuku.exblog.jp/


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2012年5月8日火曜日

華山1914:CONVERSION IN TAIPEI vol.1

華山1914創意文化園区
台湾、華山1914創意文化園区は、約築100年の日本統治自体の清酒造工場のコンバーションです。清酒工場は、1987年に工場の移転に伴い廃止され、そこから10年ほど放置されていましたが、1997年に「金枝演社」劇団が園区内で演劇をしたのをきっかけに芸術関係者から注目を集め、芸術・文化の発信拠点として、今では「台湾デザイナーズウィーク」の会場となったり、オリジナル商品販売の店舗やギャラリー、レストランとして再生されています。


既存の素材をできるかぎり使う
この建物は、外部空間は、基本的に既存の建物廃止になり放置されていた状態を極力残しつつプラスアルファーで必要な素材や植物などをうまく利用しながら空間を構成しているところが面白かったです。そのため、テーマパークのようには感じられなく、以前から使っていたような雰囲気があります。また、工場の跡地だけあって、建物がゆとりある配置になっているので台北市内の密集した感じから少し解き放たれた感じが魅力的です。



煙草工場のコンバージョン
こうした機運を受け、台北の松山空港の程近くにある煙草工場の跡地で約築75年の建物も「松山文創園区」として、文化総合施設として生まれ変わっています。ここでは、古い建物を残してコンノベーションする部分だけでなく2013年に竣工予定の建築家、伊東豊雄さんの広場と施設ができます。残念ながら、今回の滞在では見学できなかったので次回は行ってみたいなと思っています。



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2012年5月7日月曜日

傘のワークショップ


5月6日(土)横浜美術大学の公開講座「こどもアトリエ村」にてワークショップを行いました。参加してくれた子供たちがカッティングシートを用いてつくったオリジナル傘をつかって屋根を造りました。傘は、4つの傘を連結して屋根にして子ども達に持ちあげてもらいました。写真は、持ち上げる前ですが、子供はスケールが小さいので十分楽しんでいる様子。昨日の天気予報は雨だったので、外でのワークショップを心配していましたが、ワークショップが終わるころに雨が降り始めたのでセーフ。無事、終了しました。途中、ハプニングもあったのですがそれは次回リベンジ。また、ワークショップも開催していきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いします。

主催 横浜美術大学
講師 黄金町エリアマネージメント
    野田智之
    さとうりさ
    studio BO5
協力 中川ケミカル
    (studio BO5のワークショップにて)

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