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2011年6月6日月曜日

岩手県陸前高田へ



 先週末、神奈川災害ボランティアネットワークを利用して、東日本大震災で被災した岩手県陸前高田に瓦礫撤去のボランティアにいってきました。まず、2011年3月11日から約3ヶ月経ちますが、広範囲に渡り被害があったり、人手不足のせいか、震災直後に見たテレビを通じてみた映像と、ほぼ変わらないのが現状に唖然としてしまいました。

ボランティアの作業は、津波によって棚田に流れ込んできた瓦礫の撤去です。瓦礫といっても色々あり、ぬいぐるみ、写真、アルバムビデオなどの思い出の品、茶碗、洋服、布団などの生活用品、アルミサッシュ、トタン屋根、梁、鎌などの建築資材、農作業の道具など様々なものが流れついてきました。私が参加した神奈川チームは、約30名程の人数で3つ分の田んぼを片付けました。といっても、広範囲に渡る被災地のほんの一部です。その他に倉敷、静岡、香港など約180名のボランティアが活動しているので全体としては、もう少し片付けが進んでいると思います。こうした現状なので、まだまだ人手の足りない状況です。もし、元気で手伝えるという方は是非、現地に足を運んで見て下さい。


神奈川災害ボランティアネットワーク:http://ksvn.jp/
遠野まごころネット:http://tonomagokoro.net/?page_id=671 (個人・団体ともに受け付けています)
 

以前に来られたボランティアの方のマナーが悪く撮影はバスからのみでほとんどできない状態なのでなかなか状況がうまく伝えられませんが、右のスケッチのように後で重機が入って効率よく撤去しやすいように道の方に寄せて瓦礫を片付けました。

付近の少し高いところは、住宅があり今もそこで生活しているようでした。外部の損傷は少ないようですが、ガラスは割れ、住宅の内部は物が倒れたため、住民の方々は片付けをしていました。ここよりも海に近いところの家はほぼ全壊していました。木造は、土台だけが残った状態で、鉄骨造は、外壁は壊れ建て方が終了した後のような状態ですが津波によって一部変形したりしています。鉄筋コンクリート造は外壁も含めて残っている部分は多いものの内部の間仕切りは津波によって変形したり、ほぼなくなってスケルトンになっているものも多くありました。上の写真も海への引波によってガードレールが完全に倒れています。これを見るだけでもものすごい力だったことが分かります。




作業をしている間、棚田には蛙がゲロゲロを泣いていたり、カモメがとんだりしており、ここがとても長閑ないい風景が広がっている場所だったんだろうなと思わせる様子が垣間見れました。新しくつくる町には地震や津波に対して安全な建物をつくりながら、この町の風景としても相応しい建物や避難、都市計画の在り方を模索していく必要性をとても感じました。

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